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2019.03.11

学科セミナー・審査会を終えて~修士課程2年 石田航君~

 

 

今週、今年度大学院修士課程を修了する3人の学生の記事をお届けします。

 

1人目は石田航君(指導教員:西原康行先生)。

2人目は佐々木悠介君(指導教員:佐藤大輔先生)。

3人目は中野沙紀さん(指導教員:佐藤大輔先生)。

 

彼らはみな、健康スポーツ学科から本学大学院修士課程へしました。

修士課程は2年です。

 

修士課程の学生は、2年の間に「研究」を行い、それを「論文」としてまとめます。

今週、彼らの「修士論文」の内容をご紹介します。

 

彼らが大学院に入学を、どんな研究を行っていたのかを少しでも多くの人に知っていただけたら幸いです。

 

 

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こんにちは。

修士課程2年 石田航です。

1月29日の修士論文審査会についてご報告させていただきます。

 

私の研究内容については以下の通りです ▽

 

【テーマ】

VR技術を用いた大学野球部員の学びに関する研究

 

【目的】

本研究の目的は、オープン戦の自チームの攻撃のみの指導者の語りが入ったVR視界動画を用いて大学野球部員の学びを促すことができるか否かを検証し、監督と関わりが少ない選手が野球を学べる環境を作る一助を得ること。

 

【方法】

前提として指導者のVR視界動画の作成し、その動画に対しての選手の指導者に対する理解度調査を行った。

その後、指導者のVR視界動画を野球部員である2名に視聴させることにより、選手の語りの変化を明らかにした。

 

【結果】

リーグ戦未経験群はリーグ戦経験群に比して、指導者への理解度が全体的に低かった。

しかし、リーグ戦経験群であっても、指導者の語りを(理解している)と回答した項目すべてにおいて、割合が50%以下であった。大学野球の部員数はここ数年増加の一途をたどっている。

こうした中、現在大人数で活動する大学野球部のコーチング環境は、全ての部員について指導者理解という点において課題を抱えていることが示唆された。

また、本研究の指導者のVR視界動画を視聴するといったやりとりを、公式戦でベンチ入りしている1軍選手は試合前、試合中、試合後のミーティングを通して体験することができる。

しかし、公式戦にベンチ入りできず、それらのアドバイスを直接聞くことができない2軍選手にとっては、それがかなわない。

大所帯で活動する野球部において、VR視界動画を用いて(ベンチ入りの疑似体験)を繰り返し行なっていくことで指導者の采配を理解し、その積み重ねが野球観の醸成につながることが期待される。

今後の課題として、指導者がどこを観ているのかをより詳細に検討できる工夫をしていきたい。

(視界)ではなく(視点)を特定することで、より高次の野球観の醸成につなげていけると考える。

また、本研究は1試合のデータを、数少ない被験者で分析した結果である。

今後は、試合の状況や対戦相手、天候、試合の時期などを様々に変え、多種多様なVR視界動画を作成しながら、指導者から多くの状況認知を引き出してデータを収集していきたい。

それらを実現した上で、本研究で作成したVR視界動画を通して、選手および学生コーチが(1軍戦ベンチ入り)の疑似体験を重ね、彼らのプレーや野球観がどのように変化していくのかを検討していきたい。

あわせて指導者の指導技術・采配技術を科学的かつ効率的に伝承する指導者育成システムとしての有用性も検討していきたい。

 

という内容になります。

 

審査会は今までにない緊張感の中でとても、貴重な経験をさせて頂きました。

この経験を次のステージで生かせるよう努力していきたいと思います。

また、修士論文を作成するにあたり多くの先生方にご教授頂きました。

この場をお借りして心より御礼申し上げます。

ありがとうございました。

 

 

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

 

#専門的なお話し