本学健康スポーツ学科の佐藤裕紀講師(専門分野:比較教育学、生涯学習論)ら4名による共訳著『概説 グルントヴィ―近代デンマークの礎を築いた「国父」、その思想と生涯』(花伝社)が出版されました。
本書は、コペンハーゲン大学神学部准教授で、学術誌『グルントヴィ研究』の編集委員を務めるアナス・ホルム氏が執筆した書籍を翻訳したものです。学校現場からデンマークの偉人であるグルントヴィについて若者が理解できる書籍の依頼を受けて書いた書籍が、その後英訳され、現在様々な国で翻訳されています。本書はその日本語版となります。
グルントヴィは、日本ではなじみがないかもしれません。しかし、北欧デンマークの近代の父とされる人物であり、北欧の国々が社会福祉国家として形成されていく上で、彼の思想や教育実践は大きな影響を与えました。
特に、教育、様々な背景や社会階層の人々が、試験や評価から離れて、一緒に暮らしながら、自己を内省し、社会や民主主義を学ぶフォルケホイスコーレ(民衆の大学)構想は、国内外の生涯学習、成人教育や民衆教育へ大きな影響を与えました。日本の教育にも様々な影響を与えています。
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出版社による説明文
「19世紀、対独戦での敗北によりデンマークは独立国家としての危機を迎えていた。グルントヴィは国民の大多数を占める農民を、「デンマーク人」としての意識や政治参加する市民として覚醒させるための民衆教育を構想する──母語の獲得、神話や歴史の学習、詩や歌といった民衆文化の尊重、立場を越えた対話、政治的主体化の教育などを通じて現代まで続く豊かな民主主義の土壌を作り上げたグルントヴィの足跡と、その現代的意味を概説。」
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