皆さんこんにちは!
いきいき放送局へようこそ!
本日は、健康スポーツ学科の松浦 由生子先生の研究についてご紹介します!
競泳選手に最も多い運動器障害は『スイマーズショルダー』と称される肩関節痛であることが報告されています。
これまでの研究においては、スイマーズショルダーの発生要因に関して、肩関節周囲の動きのみに着目しており、他関節部位との関連は明らかにされていません。
バタフライ泳では体幹のうねり動作を含み、上肢・体幹・下肢のタイミングや連動性が重要となるため、肩関節だけでなく体幹や下肢を含む全身の協調性を明らかにする必要があります。
本研究ではバタフライ泳においてスイマーズショルダーの有無で筋シナジー(筋協調性)を比較し、スイマーズショルダーの発生要因を検証しました。
その結果、スイマーズショルダーを有する選手はプル動作初期の大胸筋の活動を大腿直筋で補っていること、
プル動作後期の僧帽筋下部の関与が少なく、手が入水する直前・直後には僧帽筋上部の関与が大きいことが分かりました。
図. 本研究の成果とポイント
松浦先生からは、
「本研究で筋協調性に着目したことで、バタフライ泳におけるスイマーズショルダーでは肩関節周囲のみならず、全身の協調性改善が重要であることが示唆されました。
本成果を踏まえて、タイミング毎にターゲットとなる筋に着目した、上肢・体幹・下肢筋の協調性エクササイズがスイマーズショルダーの予防やリハビリテーションにおいて重要となるかもしれません。」
というコメントをいただきました!
研究で得られた知見を基にして、第一線でトレーナー活動を行う松浦先生!
論文掲載、おめでとうございます!
引き続き、健康スポーツ学科の先生方の研究に注目してください!