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本日は池田祐介准教授らによる研究が、英国の科学雑誌「Journal of Sports Sciences」へ掲載されることになりましたので紹介いたします。
水中ドルフィンキックは、競泳競技においてスタート後とターン後の潜水泳として用いられ、造波抵抗を受けないこと、下肢の大きなパワー発揮により推進力を得られるなどの利点があります。
一流選手のドルフィンキックを分析した先行研究により、手部の振幅は最も小さく、足先側にいくほど動作が増幅される“ムチのしなり”のような動きがみられることが報告されていますが、体幹部、股関節、膝関節、足関節の屈曲-伸展を伴う周期運動と泳速度との関係は明らかになっていませんでした。
本研究では体幹部の動きを上胴と下胴に分け、泳速度によって動作の期分けを行うことにより、泳速度の高い選手ほど、加速局面と減速局面における下胴の動きが大きいことが明らかになりました。
また、下胴の動きは、推進力を生み出すと考えられる下腿部と足部の動きと密接に関連しており、下胴の動きがドルフィンキック動作における“しなり”を生み出していたことが示されました。
池田祐介准教授からのコメント
今回の研究結果からドルフィンキックの泳速度を高めるには下胴の動きが重要になることがわかりました。
下胴の動きを改善するためには、体幹部の筋力強化、柔軟性の向上とともに、陸上での模擬動作において下胴の動きに着目する必要があると考えています。
今後は動作の変容過程と選手の動きに対する意識を調査することで、効果的な技術トレーニングの開発に繋げていきたいと思います。
先日の奈良先生の研究(詳しくはこちらをクリック)に引き続き、競泳競技に関する新しい知見が、健康スポーツ学科で続いて発見されました!
【速く泳ぐ技術を科学的に解明!】 健康スポーツ学科教員2名の「競泳競技」に関する研究論文が国際誌に受理されました!(大学プレスリリース)
これ以外にも、これまでの競泳に関連する記事を以下に示します。
【研究紹介】スイマーの優れた身体位置覚とそのメカニズムを解明しました!(2020年8月28日)
奈良先生の論文が国内誌に掲載されました(2019年12月23日)
下門洋文先生の研究がイギリスの科学雑誌に掲載!(2019年7月12日)
また、健康スポーツ学科では学生・教員ともに国内外の学会にて研究発表を積極的に行っています☟
10/19~23 Society for Neuroscience に参加して(2019年12月 9日)
国際学会への参加!! ~下山好充先生の巻~(2018年11月 6日)
健康スポーツ学科では最先端の研究を行っており、これからも新しい知見を発信していきます!
健康スポーツ学科