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本日は研究成果報告です
佐藤大輔らの論文がBMC Neuroscienceという神経生理学の雑誌に掲載されました
この研究は,水に浸かることが体性感覚刺激の処理過程に影響するという内容です.
今回は,脳波計を用いて,「水に入らない場合」と「腋の下まで水(30℃)に浸かった場合」の体性感覚誘発電位を測定し,比較しました.
脳波測定の様子
神経刺激の様子
全体的な様子
ちなみに,体性感覚誘発電位を測定することで,
私たちの身体内外から入ってくる感覚情報の量や処理の過程を観察することができます.
今回の研究では,水に入った場合に,この体性感覚誘発電位のうちP25およびP45という成分が小さくなることが分かりました.
これは,浸水した際に水から受ける触覚・圧覚・温冷覚といった感覚情報が,大脳皮質の感覚関連領野の活動に影響を与える可能性を示しています.つまり,「水の中にいる」だけで脳内での感覚情報の処理が変化するということがいえます.
今後,この研究をさらに発展させることで,健康づくりやリハビリテーションの分野への応用が可能になると考えています.」